1.放射性物質を除去できる浄水器
次の表は、浄水の方法によって放射性物質が除去できるかを示したものです。除去率:(A)0〜10% (B)10〜40% (C)40〜70% (D)70%以上
凝集沈殿 | 砂ろ過 | 活性炭 | ゼオライト | イオン交換 | 逆浸透膜 | |
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ヨウ素 | B | B | C | B | C | D |
セシウム | B | B | A | C | C | D |
プルトニウム | D | B | C | C | C | D |
ラジウム | B | C | B | B | C | D |
ストロンチウム | B | B | A | C | C | D |
(出典:2011年3月 国立保健医療科学院 水道工学部)逆浸透膜では、70%以上と表示されておりますが、セシウム、ヨウ素、テルルについて、実験したところ、弊社浄水システムでは98%以上の除去率を示しました。 これは、活性炭あるいは、通常の濾過では放射性物質の除去に限界があるものの、逆浸透膜方式だけが放射性物質の除去に有効であることが示されています。 また、活性炭や他の濾過方式では、放射性物質がフィルター内に蓄積され、それ自体が高濃度の放射性物質となり、その処理に問題が起きることがわかっています。 逆浸透膜方式では、放射性物質が排水として排出され、装置の中には放射性物質は、ほとんど残留しません。 放射性物質とフィルター 当社のシステムにおいてほとんどの放射性物質は第1フィルター、第2フィルターを通過します。3つ目のフィルターが逆浸透膜と呼ばれるフィルターです。 このフィルターでは圧力が、かけられ水だけが、浸透しながら通過します。 セシウム、ヨウ素、テルル等の放射性物質はこの膜を通過できず、排水として除去されます。このように、放射性物質は排水と一緒に装置外に排出され、装置の中のフィルターには残りません。
2.事故後福島県から採取された水の浄水実験
平成23年3月に福島原子力発電所で事故が起き、その後、1飯舘村のため池の水および、2いわき市で採取された、ほうれん草の洗い水に含まれていた放射性物質を弊社の浄水器を使用し、除去する実験を行いました。 これにより、弊社の浄水装置はヨウ素、セシウムについて98%以上の除去能力があることが証明されました。
- 2011/3/11の東日本大震災による原発事故後の、福島県飯舘村の放射性物質が含まれた「ため池の水」を採取し、クリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機で、浄水ろ過した後に、放射性物質が残留しているかどうかの浄水検査を行いました。クリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機での浄水後の、放射性物質の残留の有無の検査は、三菱マテリアルテクノ株式会社 大阪化学分析センターに依頼しました。 分析結果報告書をいただきクリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機の放射性物質の除去能力が実証されました。上記の内容は、2011/4/19に、テレビ番組の「ガイアの夜明け」にてテレビ放映されました。この実験に使用した放射性物質が含まれた「ため池の水」は福島県国見町の佐藤町長様、飯舘村の菅野村長様にご協力を賜わり弊社にお送り頂きました。 この場におきましても篤くお礼申しあげます。
- 2011/3/11の東日本大震災による原発事故後の、福島県いわき市の放射性物質が含まれた「ほうれん草の洗い水」を採取し、クリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機で、浄水ろ過した後に、放射性物質が残留しているかどうかの浄水検査を行いました。クリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機での浄水後の、放射性物質の残留の有無の検査は、三菱マテリアルテクノ株式会社 大阪化学分析センターに依頼しました。分析結果報告書からクリスタル・ヴァレー家庭用浄水器、災害用浄水機の放射性物質の除去能力が実証されました。
3.福島原子力発電所から放出された放射性物質の量
2011年8月26日に経済産業省から、2011年3月福島原発から放出された放射性物質および広島に投下された原子爆弾から放出された放射性物質について発表されました。 放射線を出す物質は、半減期と言って、どれぐらいの時間でその放射線量が半分になるかという指標をもっています。またそれぞれの物質は、放射線をだすこと によって核種が変化し、たとえばセシウムの134は2年でその放射線量が半分になり、放射線をだすことによって、それがバリウム134に変化します。 バリウム134は安定していて、放射線を出しません。半減期の短いものは、その影響が小さいのですが、半減期の長いものは長期にわたり放射線を出し続けるため、放射能汚染や内部被曝の影響が大きくなります。特に、ヨウ素129は半減期が1570万年と長く、人体に与える影響が一生涯続きます。福島第一原発1,2,3号機 事故後4日間の大気中への核種ごとの放出量(Bq)
核種 | 半減期 | 放出量 | 核種 | 半減期 | |
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Cs-134 セシウム | 2年 | 1京 8,000兆 | → | Ba-134 | 安定核種 |
Cs-137 セシウム | 30.1年 | 1京 5,000兆 | → | Ba-137m | 2.6分 |
Te-129m テルル | 33.6日 | 3,300兆 | → | I-129 ヨウ素 | 1570万年 |
I-131 ヨウ素 | 8日 | 16京 | → | Xe-131 | 安定核種 |
1945年広島市への原爆投下による大気中への核種ごとの放射能放出量(Bq)
核種 | 半減期 | 放出量 | 核種 | 半減期 | |
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Cs-137 | 30.1年 | 89兆 | → | Ba-137m | 2.6分 |
I-131 ヨウ素 | 8日 | 6京 3,000兆 | → | Xe-131 | 安定核種 |
これらのデータから、セシウム137の放射能放出量に換算すると、福島原発から4日間に放出された放射能放出量は、広島原爆の約168発分に相当すると考えられます。
4.内部被曝
空中あるいは水中に浮遊し、食物の表面等に付着した放射性物質は呼吸、飲水、食事を通じて体内に 摂取されて肺と胃から血液で運ばれ、全身のどこかの組織に沈着し、アルファ線、ベータ線などを長時間、放射し続ける。ヨウ素は甲状腺に、セシウムは筋肉、 腎臓、肝臓など局在し、体内にとどまる。そのため、体細胞が傷つけられて慢性の疾病をゆっくり進行させ、また、生殖細胞が傷つけられて子孫に遺伝障害を残す。このような被ばくを内部被曝といい、これまで、アメリカの被ばく米兵と復員軍人局の補償をめぐる論争のなかで、また広 島・長崎の原爆被ばく者と厚生省の認定をめぐる論争(被ばく者の疾病が放射線起因であるか否か)のなかで、その人体に対する有害性をめぐって争われてきた 課題である。加害者側は、被害を与えるのは体外からの高線量放射線だけで、体内に入った放射性物質からの放射線は低線量(微量)であり、被害は一切無視できると主張する。被害者側は、内部被曝は体外被曝と全く異なるメカニズムで細胞を破壊し、微量でも重大な被害が起こると訴えている。それを裏付ける研究が数多く報告されており、また、世界的規模での核実験および諸々の核施設の内外に発生している膨大な被ばく者の数がこれを証明していると主張している。 特にアルファ線とベータ線を出す核種による影響が大きい。 小さな線量でも継続的に近い距離で働くため、影響が確実に起こる。(肥田舜太郎)